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洋介は、思わず目を疑った。
マジかよ……。
「何を驚いているのかね?」
「いやだって、300万って……」
少なすぎるだろ……
すると、会長は深い溜め息をつき、急に声を荒げた。
「三年も二軍の選手に、いつまでも金はかけられないんだよ!!」
会長の大声で、場の空気は一気にシーンとした。
メガネの男は慣れているのか、動揺せずに洋介にサインを求めた。
「…すいませんでした」
結局、毎年恒例のセリフ。
急いで紙にサインをすると、洋介は一目散に立ち上がり退室しようとする。
が、会長はまだ口を開く。
「松永くん!……来シーズンも同じような成績ならば……分かってるね」
洋介は引きつった顔で愛想笑いすると、早足で退室した。
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