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変な女。 冷静過ぎて面白くないな。 「秘密。」 少し含みをもたせながらそう言って さっきとは反対側のボタンを留めた。 慣れてんのか? そんなことを思う。 「そっちの名前は?」 そういえば昨日は聞いてなかった 「秘密」 ボソッと呟いた。 …まぁ いっか。 「他に質問は?」 「今何時?」 「9時46分。」 聞かれた質問に義務的に答える。 「!?うそっ!」 さっきまで冷めてた女はいきなり焦りだす。 知らない奴のことより時間の方が気になんの? やっぱ慣れてんのか…。 「本当だよ。ホラ」 勢いよく俺の方をみる彼女に 目覚まし時計を見せた。
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