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目が覚めると、いつも横ですやすやと寝息を立ててる君を見ると、どんな疲れもどこかへ消えてしまう。
君の存在の大きさはそこにあったんだ。
どんな言葉よりも、存在こそが僕を前へ押してくれる。
たとえ、絶望の朝でさえも君の笑顔が不安を和らげてくれる。
そんな気がしていたんだ。
ある朝、目を覚ますといつも隣にいた君はいなくて、改めて一人になったことを自覚する。
無理矢理な形であっても、自覚する。
昨日までの出来事がすべて過去になっていく瞬間。とてつもない切なさが僕を襲う。
君がいることが当たり前だった昨日までの日々の大きさは何よりも強かった。
もう、笑い声の響かない部屋で今日から僕は生きていかなくちゃいけないと思った時、僕にはこれから何が出来るのか?
その答えを探しながら、日々歩いて行かなければ。
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