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「…魂は私から直接ではなく…別のもう1人の私からもらうのに、私自身でもあるってどういうこと?」
しばらく泣いたりぼんやりとしたり頭を抱えたりと繰り返していたが、ようやく口を開いた。
「世界とは、アナタの居た世界ともう1つの時間が平行した世界の2つの世界が存在するのです。
ただ時間の進みは同じでも、アナタのようにその世界のアナタも死んでいるわけではありません。
アナタが夕飯にスパゲティを食べているとき、もう1人のアナタは寿司を食べているかもしれない。
アナタであってアナタでない。
ですがアナタでなくともアナタなのです。
2つで1つの魂と言ったほうがわかりやすいでしょうか?
アナタ自身をAとし、もう1人のアナタをBとしましょう。
大抵人は死んで生まれ変わるのには時間がかかるといいます。
それはAが死んであの世についても、Bが来るまで待たなければ生まれ変わることが出来ないからです。
AとB、どちらもあの世に行かなければ、生まれ変わることが出来ません。
私がもぅ1人のアナタであるBの魂を貰うということは、二度と生まれ変わることが出来ないということです。
Aの魂は死後あの世へ行きますが、Bの魂は僕の食料にさせて頂きます。
Aの魂が天と地獄どちらかに逝くかはAのこれからの行い次第です。
この部屋での選択した行為については一切咎められることはありません。
此処は此処であって、他の何処でもないのです。
あの世からも此方を伺うことは出来ません。」
「なんだかよくわからないわ…。
とにかく二度と生まれ変わることが出来ないってわけね?」
「そういうことになりますね。」
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