序章『旅立ちの朝』

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最上級生の四年生と、講師たる導師級の魔術師たちはそれぞれ、自身の午前の講義と、魔術実験の準備をしている。 魔法魔術学院三年のネイア・フォレストも、何時もとほぼ変わらぬ朝の一時を過ごしていた。 違うことと言えば、昨日までで自分の属している班が、一ヶ月間の朝の食事当番を終え、久々にゆっくりとした朝を迎えていること。 本来なら、もう少しのんびりしていてもよいのだが、昨日までの習慣が早々抜けるわけでもなく、回りが慌ただしく動き回るなか、惰眠を貪っているわけにもいかなかった。
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