序章『旅立ちの朝』

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…こうした朝のお勤めは、身分の如何にかかわらず、原則として学院に属する全ての者が従事する決まりであるが、一部例外も存在する。 全寮制であるこの学院に一部、外から通ってくる者達。有力な貴族や王族の他、学園に多額の寄付金を納める商人達の子弟が、それにあたる。 ネイア自身、実家たる『フォレスト商会』は、幅広く事業を展開する、王国内有数の大富豪で、王都の富貴層が住まう一角に屋敷を構えており、本来なら、寮に入る必要はない、お嬢様だった。
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