序章『旅立ちの朝』

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入学当初、将来の大魔術師、最年少宮廷魔術師を嘱望されていた彼女だが、入学して間もなく三年、ギルドに登録されている階級は未だ『第二級魔術師』と、ごく平凡な位置に収まっている。 入学時、学徒は全て『第三級魔術師』として登録され、以降幾つかの進級、昇進試験を経て、『第一級魔術師』『導級師』となる。 最上級学年に上がるためには、第一級資格か、導師見習いである、導級師に認定されることが必須となるが、ここで行き詰まり留年を重ねるものや、退学していくものも少なくない。
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