序章『旅立ちの朝』

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『雷の愛娘』『千に一つの魔女』とは、彼女につけられた異称であるが、必ずしも名誉ある二つ名ではない。 彼女は、ある一面を見れば極めて優秀な、否、常人を遥かに越えた希代の天才魔術師と言えた。 ごく一般的な言い方をすれば『攻撃魔法』と総称される呪文の数々を最も得意としていた。  とくに地・水・火・風に大別される『四大魔術』の習得と扱いは、既に一般学徒のレベルを超越しており、特に『炎』『雷』系の魔術は最上位導師にも引けをとらない。
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