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「っ……?」
向こうで見えた光が眩しくて、目を閉じていた。
周りは、自分の体も見えないほど真っ暗だった…はずなのに。
目を開けてみると、俺はいつの間にか見知らぬ部屋のベッドで横になっていた。
「ここは……?」
体の痛みも頭の痛みもない。
少し…だるいけど。
「気がつきましたか?」
「!!!!」
誰もいないと思っていたので、いきなり話し掛けられビックリしてしまった。
声の低さと、体格(身長)から見て…男だと思う。
俺は話し掛けてきた男の人を(失礼ながら)もっと観察してみた。
サラサラの黒髪
(うわぁ、綺麗だな…)
黒いフレームの眼鏡の向こうから覗く漆黒の瞳、
(結構目つきがきついけど笑ってるから、あんま怖くないな)
黒一色の服
(この人、よほど黒が好きなんだな…💧ん?右肩と右手に同じ模様が…)
んで、結構美形…っと。
何歳かは知らん!
以上、観察終了っ。
一人でちょっと満足していると男が普通の女の人なら一瞬でメロメロになりそうな笑顔で話を続けてきた。
(俺はカッコイイオッサン好きだからな~なんとも思わん)
「怖がらなくても大丈夫。私はハンス・シルヴィと言います。貴女は?」
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