2 回想編

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翌日、彼は約束通りの時間に来て 「来たよ。結婚しよう」得意げに、そう言った。 「俺は天涯孤独だから、養子に行っても文句を言う人も居ないよ。 1人きりだから、家族が欲しい。 お父さんとお母さんが出来るのは、嬉しいよ」 明るくそう言う言葉を信じたね。 「じゃあ、家に連れて行くから、自分で頼んでよ」 正直・あの厳格な、真面目で硬い父に、 「俺を養子にして下さい」 なんて、言える訳がない。 言えるとしたら、よほどのバカか、無鉄砲な怖いもの知らず、って事だよ
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