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33 引っ越し
息子は相変わらず、傍若無人に人に迷惑をかけまくり、
怖いものなしのやりたい放題をやって居た。
そんな中、私妊娠した。
上3人が帝王切開だったので、4人目もそうだろう。
日本のギネスは4人、アメリカは6人だとかで…
でも,本人が我慢出来れば何人でも産めるんだって❗…。
だけど、病院2軒に断られた。
「責任をとれない、前に産んだ病院に行かれたらどうですか?」
それで、3軒目に上の子を産んだ病院に行って…
「全てをこちらの指示に従って貰います。
最悪の場合は、母体を重視させて貰う、ささいな事も、ちゃんと指示を守る、むちゃはしない、
そう言う条件で良ければ‥お引き受けします」
と言う事で‥この産院で産むことになった。
(ここは高いから躊躇してた)
Tは子供が出来た事をすごく喜んでくれた…。
でも,私は、正直不安だった。
産むのは簡単だけど、育てるのは…
39才の体にはちょっとしんどいかな?
で‥家族全員に召集をかけて、重大発表をした。
「赤ちゃんが出来たんだけどね…
とても1人じゃあ、育てる自信がないの。
みんなが助けてくれないと‥
みんなが助けてくれるなら産むけど‥
そうでないなら…」後の言葉は、推して知るべしだ。
「産みなよ!手伝うから」
子供たちは喜んで、3人ともそう言ってくれた。
予定日は10月27日。
1つの問題を除けば、幸せだったと思うよ。
息子の非行
どこで何をしているんだか、帰ったり帰らなかったり…
たまに友達を連れてくると、家の物を盗ったりロクな子じゃなかった…。
息子との仲も、だんだん険悪になって行くのが目に見えて分かる。
家が狭い、と言うのとTの収入も安定して来た‥と言うので、広くてきれいな所に引っ越す事になった。
Tは朝早く夜遅くて、たまに泊まりもあったから実際に息子の行状を目にす事は無かったけど、
家に居る時はほとんど、何かしら壊して居た。
電話機は20台以上壊した。
恐ろしい‼と思ったのは乾燥機の扉。
あれは強化プラスチックで…金槌で叩いたって、そうそう割れるもんじゃない、
それを素手で割って…
ガラスみたいにきれいに割れる訳じゃなく、
手を突っ込んだ周りがギザギザに無数に尖って、手の穴の分だけギリギリ空間があるんだけど…
殴って‼
殴って‼
殴って‼
ぐーで、尖った先端を手の皮膚に食い込ませたまま、
強引に引き抜く!
血が…手を染めて滴る。
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