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どのくらい経ったか分からない。 大分落ち着いた私は、そっとあなたの胸を押した。 すぐに離してくれたあなたを見上げる。 先ほどまで月を覆っていた雲は消え、辺りは光に満ちていた。 私を見つめるあなた。 思わず見とれていた。 あの日以来こんなに近くであなたを感じることがあっただろうか。 二人の息づかいだけが静寂の中に響いていた。 .
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