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「みんな~、ご飯は~?」
4人以外の声が聞こえ、慌てふためく。
さながら悪い事をしていてバレそうになっている子供のように。
「俺の母さんだ…」
秋人が呟く。即ち、雫がみんなの晩御飯の事を聞きにきたのだ。
「…雫さんなら答えてくれるかもな…腹くくって聞くか…」
春人が呟き終えたと同時に、書斎のドアが開いた。
「あら?ユキが白だったっけ?というかアンタ達!勉強は!?」
「それはこれからするよ。それよりも母さん、このペンについて教えてよ!!」
明らかに体がデカい筈の秋人だが、雫には頭が上がらないらしい。
全員が強い眼差しで雫を見つめていた。
「…一つ条件が有るわ」
4人はゴクリと喉を鳴らす。
「なんでも良いから次のテストで一つ満点取りなさい。約束するなら教えてあげるわ」
雫は不敵な笑みを浮かべている。
まるで何が起きるか想像出来ているかのように…
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