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「『カンジ』?って漢字か?」
訳も分からない秋人は、とりあえず杖で地面に火と書いた。
地面に書いた為、サッカーボールサイズの火の球体が宙に浮く。
「おぉ!…って意味ねぇ!」
秋人とは真逆に飛ばされた春人が思わずツッコミを入れてしまった。
「んだよ、当てりゃいいんだろ?」
逆ギレしながら秋人が火の球体を睨んだ。
秋人は杖をバットの如く握り火の球体を打ったのだ。
真っ直ぐ球体は飛び、飛龍の顔面に直撃する。
呼吸器官が炎で塞がれた飛龍は、火を消そうと雄叫びをあげる。
その大きさは思わず耳を塞いでも聞こえてくるレベルだ。
「そろそろボクも行くよ~」
見た目的に重そうな鎌を軽々と持ちながら走り出した夏美。
春人と夏美がつけた傷口を狙って飛龍の左足を刈り取った。
文字通り稲を刈る様に刈り取ったのだ。
その攻撃力と切れ味に全員が驚きを隠せない。
「力の無い夏美が…」
春人はショックを隠せない。
事実、飛龍攻略には夏美が居なければ無理だろう。
夏美は春人と美冬にピースをしている。
四肢の一つを失った飛龍がバランスを崩して夏美の方に倒れかけていた。
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