変化

2/5
前へ
/50ページ
次へ
最初の戦闘を終え、辺りが暗くなってきた事に気付いた春人達は、噴水の場所まで引き返していた。 「今夜はここで野宿だな」 懐かしむ感じで言い放った雪人。 「…野宿って私達ここで寝るの?」 美冬は辺りを見たが、見渡しても木くらいしかない。 屋根や、まして仕切りも風呂もない。 「まぁそうだろうな」 秋人が言う。 しかし、美冬と違って少し表情は嬉しそうだ。 まるでキャンプに来た少年のように。 この様子を黙って見ていた雪人。 春人と夏美は、考え込んでいた為に無言を貫いている。 クレアはもう横になってスヤスヤ寝息を立てている。 雪人と再び出会ってリーダーとしての緊張感から解放されての事だろう。 「そういえば飯どうする?」 秋人が春人に聞いた。 「…ん?ああ…狩りでもして来なきゃならないかな?」 『狩り』と言う言葉にビクッと反応したのは夏美だった。
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

261人が本棚に入れています
本棚に追加