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最初の戦闘を終え、辺りが暗くなってきた事に気付いた春人達は、噴水の場所まで引き返していた。
「今夜はここで野宿だな」
懐かしむ感じで言い放った雪人。
「…野宿って私達ここで寝るの?」
美冬は辺りを見たが、見渡しても木くらいしかない。
屋根や、まして仕切りも風呂もない。
「まぁそうだろうな」
秋人が言う。
しかし、美冬と違って少し表情は嬉しそうだ。
まるでキャンプに来た少年のように。
この様子を黙って見ていた雪人。
春人と夏美は、考え込んでいた為に無言を貫いている。
クレアはもう横になってスヤスヤ寝息を立てている。
雪人と再び出会ってリーダーとしての緊張感から解放されての事だろう。
「そういえば飯どうする?」
秋人が春人に聞いた。
「…ん?ああ…狩りでもして来なきゃならないかな?」
『狩り』と言う言葉にビクッと反応したのは夏美だった。
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