転校生が来たよ!

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ぼーっとしていたら 頭を撫でられた 「怖かったな」 『………グスッ…うわぁーーー!』 泣きまねをしてみた だって……ねぇ 「大丈夫?」 『………うん』 しっかり抱き着きながら 頷いた 「歩ける?」 『大丈夫』 支えてもらいながら 校舎まで連れて来てもらった 「じゃね」 『あ、名前』 「冬矢」 そう言って歩き出した 『冬矢!』 「ん?」 『ありがとうっ』 「ああ」 微笑みながら手を振るとかっ! 貴方は皇太子様ですか? いや、やっぱ王子様だね 『冬矢か……あっ、俺の名前言い忘れたし!』 でも、また会えるよね 銀色の王子様…… 「翔、ごめ……」 (ゴンッ!) 「つっ!」 思い切りグーで頭を殴る 『お前…どこ行ってたんだよ!俺、マジでヤバかったんだからなっ!』 「ごめん、電池が切れてて部長を捜してたら池にアヒルが居て、目が合ったらずっと付き纏われてやっと……」 『またかよっ!お前は変な物に好かれすぎだ』 「アヒルは可愛いよ」 『俺は襲われかけたんだぞっ!』 「あっ…ごめん」 『ったく!』 「でも、どうやって逃げたの?」 『それはだな……それは…』 「てか、顔赤いよ?」 『うっせ!』 顔が熱い 「すごい…真っ赤…暖とれる~」 『ば、ばかっ!行くぞ』 「あ、うん」 廊下を歩きながら、 職員室を見つめた 「そうだ、次は自習らしいよ」 『へ、へぇ』 ホントに送ったんだ あんな奴消えて当然だしね 『俺、頭痛いから早退する』 「じゃ、俺も」 はぁ…… 一人になりたかったのに 冬矢…… 明日会えるよね?
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