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屋上で昼寝をしてたら
校内放送で目が覚めた
『来たな』
「来たね」
『カメラは?』
「写真部の部長に借りたよ」
『どうやって?』
「次の休みに食事に付き合う約束しただけ」
『あそ……あの部長なら襲う勇気はないな』
「そそ」
『んじゃ、俺が先に行くからちゃんと撮れよ』
「は~い!」
でも、俺達は肝心な事を忘れていた
どうやってその場から
逃げるのかを……
『じゃ、行って来る』
「わかった」
何故職員室ではなく
体育倉庫なんだろう
しかも、ここはちょっと離れた場所にあるし……
草むしりでもさせるつもりか?
まぁ、取りあえず行くしかないな
『失礼しま~す』
「翔、何故呼ばれたのかわかるか?」
『やだな……そんな事ぐらいわかってるよ、センセ』
「やっとその気になってくれた訳か」
あれ?
その気?どの気?
てか、空は大丈夫だよな
「あっ!電池切れとかっ」
もう!あの部長め!
これじゃ撮れないじゃん
急いで写真部に向かった
「ホントに翔は可愛いな」
『てか、空も呼んだんじゃないの?』
「いや、お前だけだ」
えっ?
マジですか……
「じゃ、授業を始めよう」
『何の?』
「保健体育」
『ちょ!』
「いつも想像していたんだよ、翔の体をね」
キモッ!
ゴツゴツした手で触るな!
『誰かに見られちゃうよ?』
「大丈夫だ、ここには誰も来ないよ」
マジで迫ってくるとか
ちょっと……いや、かなりやばいかも
壁に張り付きながら言った
『空が…空が来るし!』
「ん?」
漸く立ち上がり、ドアに向かった
た、助かっ……
「誰もいないな」
う……うそ……
あんの野郎~~!!
どこ行ったんだっ
「すぐに終わらせるからな」
『ち、ちょっと!』
うぎゃ!
制服の中に手を……
『やめろっ!教育委員会に訴えるぞ!』
「今、ビデオに撮ってるからネットで流されたい?」
『げっ!』
やはり大人はずるい!
てか、俺達が甘く見すぎただけか
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