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ツバル&アーネスト
「アーネストはすごいよ、みんなと仲いいのに女の人にもモテるんだからさ!」
あっさりと言ったツバルの言葉に、微妙な苦笑いをしながらアーネストは尋ねてみた。
「それは一応褒めてくれてるのかなぁ?」
「あったり前じゃん! 俺、将来はアーネストみたいになりたいんだって!!」
「嬉しいけどね…オレみたいになんてなんない方がいいと思うよ」
(マメに接するわりにはフラレやすいし、仲間どうしのイザコザを見てるだけで胃が痛むんだから…)
それが『すごい』と、言われても素直に受け止めきれないアーネストの苦笑いの理由だった。
しかしツバルはそんなアーネストの思いなど意に介さない。
「何それ、なれないっつってんのかよ?」
自分の言いたいことが伝わっていない、それどころか曲解されている。
アーネストは仕方なく言い直した。
「違うよ、いいことなんてないって言ってあげてるの」
これ以上、誤解の生じないほどに噛み砕いてアーネストは言う。
だが、
「いいんだよ!! 俺がなりたいをだから! あんたは目標らしくドーンと構えてろよ」
膨れたように言うツバル。
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