① 女

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一応の紹介を受けたはずだが、どんな形だったのか、席が席だけに忘れてしまった そのあと、どんな会話をしたのか... ただ、 ユカがこう言ったのは覚えている 「私、あなたが好きです。きっと一生....」 それは、相手の機嫌をとるためでも、何かこのあとのことを期待した言い方でもなかった 初対面とか、パーティとか、お互いの立場や地位や..を離れた不思議な言い方だった 瞬間、うれしいとか、驚いたとかいう感情ではなく、地底湖の中をのぞきこむような、何か新鮮な感覚が湧いてきたのを覚えている
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