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留美が事故死してから、
葬儀やなんやらで父親は忙しく走りまわり、
全てが終了した頃には、
父親はすっかり疲れ果てていた。
その後父親は、妻を失った悲しみからか、
マトモに家事すらせず、
安酒を飲み続けた。
そして、空腹に耐えきれず、
「お父さ…。」
と紫音が話しかけると、
父親は、
「うるさい!!」
と、酔ったまま紫音を怒鳴り、
紫音の頭を鷲掴みした。
「痛っ…!!」
「お前はぁ…どっちだぁ?梨音かぁ?」
その言葉は、
陰から見ていた梨音と、
頭を掴まれた紫音には、
衝撃的な物だった。
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