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気がついたら保健室のベッドに横になっていた。
首筋がチクりと痛みルカに血を吸われたことを思いだす。
『ルカ…』
ルカは脇の椅子に座って、申し訳なさそうに呟く
「その……悪かった」
禁血宣言した俺が悪いんだし、別に怒ってないけど、何となく悔しいからわざと怒ってみせる
『…馬鹿…目赤いしキレてるし…おまけに血すげぇ吸うし。なんなんだよ』
「……ごめん……健、あのさ…」
あいつは急に後ろを向き
「……シてもいいよ」
『へ…!?』
思わず変な声を出してしまった。
「交換だったから…」
普段顔色一つ変えないルカの少し照れた顔みたら、不思議と笑みが零れる。
「笑うなよ…」
明らかに不機嫌な顔をするルカの手を思いっきり引っ張り引き寄せた。
自分の唇とルカのそれが静かに重なる。
「…っ…。」
『……。いいんだよ。
ルカがその気になるまで待ってっから。てかさせてやるし。』
「んと…ありがとう」
抱きしめたままにこっと微笑むと笑顔が帰ってくる。
その笑顔が好き。
俺にしか見せない、そんな笑顔のルカが大好き。
『ルカ~好きだぜ』
「ん~…俺も好き。」
『まじ?まじ?』
「健の血が…」
『ぇえ~~~』
やっぱり襲っとくべきだったよ…ガクっ
End(笑)
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