友食い

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父さんはジャーナリストで、主に政治家の汚職なんてのを記事にしてた 小さかった頃の俺には全く理解出来なかったが、理解出来る今はそんな父さんを尊敬している みんなが怖がって調べたがらない仕事を、全て引き受けていたのだ。格好いいと思う 「でもね…海斗、少ない食糧でも上手くやりくり出来るのは、 全て国王様のお陰なんだから、感謝しないとね」 前にも述べたと思うが、世界には食糧が足りていない。 お金持ちはどうかしらないけど、家は1日1食 しかも内容も酷い 鼻糞みたいな量しかないんだから 玉ねぎ一玉1000円を超えるような世界だから仕方ないけどさ 「あ!大臣さんが喋るみたいよ」 そういいながら、母さんはテレビに釘付けになる ためにためておいて、下らない内容だったらキレるからな そんなことを思いながら俺もテレビの方を向く 『え―では、その内容の説明をさせてもらいます…』 新しい法律、その内容に俺と母さんは耳を疑い、固まる 「え???」 テレビの中のカメラマンも同じリアクションをしている それはそうだろう、何故なら大臣はこう言ったのだから 「他人を愉快目的や、怨恨目的ではなく、食するためならば、罪にはならない…と
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