2人が本棚に入れています
本棚に追加
─────────
「あれから本当に毎日来たもんな、雫。」
「うん…うれしかった?」
「うれしかったよ、本当に。」
あの時、渉に何があったか、
いまだに私には教えてくれない。私も気になるけど聞こうと思わない。
渉が話すのを待っていたら
こんなに時間がたっていた。
ただ毎日
渉が奏でるピアノの音を
隣で聞いているだけ。
ただそれだけだったけれど
ピアノが終われば背を向けて帰ってしまったけれど
めげずに話し掛け続けて
仲良くなって
彼は私を恋人にしてくれた。
最初のコメントを投稿しよう!