5/7
前へ
/12ページ
次へ
───────── 「あれから本当に毎日来たもんな、雫。」 「うん…うれしかった?」 「うれしかったよ、本当に。」 あの時、渉に何があったか、 いまだに私には教えてくれない。私も気になるけど聞こうと思わない。 渉が話すのを待っていたら こんなに時間がたっていた。 ただ毎日 渉が奏でるピアノの音を 隣で聞いているだけ。 ただそれだけだったけれど ピアノが終われば背を向けて帰ってしまったけれど めげずに話し掛け続けて 仲良くなって 彼は私を恋人にしてくれた。  
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加