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「……はぁ」
「大筋はこうだ。まず、主人公の源 球児(ミナモト キュウジ)は幼馴染みの平 祢々(タイラ ネネ)に野球で甲子園に連れていく約束をするんだ」
「名字からして、ロミオとジュリエット状態じゃないですか……」
「そして球児は4番でエースに、祢々はマネージャーになって甲子園を目指すという恋あり笑いあり涙ありお色気ありのサクセスストーリーなんだ」
一同反応に困り、会長を伺う。
「……はぁそれは良い話ですね」
「……だが少しばかり問題もあってな」
「問題、というと……?」
「いや4月号の第1話を、球児をかばって母親が死んでしまうところから始めたんだ。だけど私はそれをすっかり忘れてて、6月号で球児のお母さん、球場に応援しに来てるんだよ」
「それは……少しばかりのレベルの問題じゃありませんよ」
「まだあるんだ。最初の頃は球児は右投げだったのだが、6月号の地区大会決勝からサウスポーになってる」
「球児に何があったんでしょうか……?」
「サウスポーて響きがかっこよくて、つい」
「……そんな軽い感じで利き腕を変えられた球児が可哀相です」
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