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「あれ? 鍵がかかってる」  生徒会室のドアの前で山本が呟いた。 「え? 何で?」 「……わからない。鍵持ってるの会長だよね? まだ来てないのかな?」 「いつもなら誰よりも早く来てるのに。他の先輩もまだ来てないみたいだし」  その時、山本の携帯が鳴りだした。ポケットから携帯を取り出した山本は、 「……会長から電話だ」  通話ボタンを押す。 「もしもし会長どうしたんですか? 僕たちもう着いてますけど」 『あぁそれなんだがな……』  いつもの凛とした声が携帯ごしに耳に届く。 『悪い、今日は行けなくなってしまった』 「はぁ? 何ですかいきなり僕たちわざわざ暑い中を学校まで来たっていうのに。それに先輩たちだって今頃学校に向かって……」 『いやそれが2、3年生全員行けなくなったんだ』 「はぁ!?」  何事かという面持ちで木村が山本を見つめている。 「何でですか!?」 『……理由か……? ……そうだな、私は火急の用事ができて……後はみんなブロッコリー症候群だ』 「なんですかブロッコリー症候群て!!? ふざけないでくださいよ会長!!」 『まぁそういうことだから、仕事はお前と木村でやっといてくれないか?』
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