一対の巨影

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「いやいや、これはいつもシン君の世話になっているボク達からのお礼だよ!?」 はいっと言って満面の笑みで防具を渡してくるフレア。 ……ん?ボク『達』? 「フレア、ボク『達』って?」 「あぁ、ボクとジルとルゥちゃんからだよ?ルゥちゃんが作って……ジルがお金払ったの。」 なるほどね。んで…… 「フレアは?」 そう僕が聞くとよくぞ聞いてくれたとでも言うように、胸をはって腰に手を当て自慢げなポーズをフレアはとった。 まぁ多分、素材を出してくれたんだろうか。さすがに僕の素材じゃないだろうし。 一瞬間を空けて、フレアが口を開いた。 「できたやつをここまで運んで来たんだよ!」 「そっか、フレアも大変だった……ってそれだけかい!?一番楽じゃない!?」 さも自分の手柄のように持ってきておいてそれだけ!? 「これでも重かったんだよ~?」 「いや、鍛冶場と病院めっちゃ近いじゃん。」 病院と鍛冶場の間は50メートルもないくらいだ。
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