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約束の時間から15分が過ぎた。
あれからオレは
この場にずっと座りっぱなしだ。
ここにいればまた
会えるかもしれない。
不安で不安で仕方がなかった。
孤独
蘇る記憶
――怖い。
無意識にオレは俯いていた。
待つのは嫌いだ
アイツはその事を知っている。
知っているのに来ない…
オレは
捨てられた?
怖い
怖い
怖い
そんなのは嫌だ
またあの寂しさを味わえと言うのか。
先ほどの怒りの色は消えていた。
変わりに孤独感が襲ってくる。
「…イ…」
今どこで何をしているのだろうか
アイツの事で頭がいっぱいで
「イ……デ、イ…」
怖くて、怖くて。
「デ、イ…デイ…ッ デイダラァ!」
アイツの名前を無意識に呼んでいた。
呼んだら飛んできてくれるような気がして
いつものように抱きしめてくれる
そんな気がして
だけど呼べば呼ぶだけで
虚しさで胸が掻き毟られた。
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