その理由。

3/3
前へ
/30ページ
次へ
・・・それから数日が経ち またオイラ達はいつもの喧嘩をしていた。 「だから言ってるだろ!  オイラはアンタとは違う!」 「るせぇんだよ!大体・・・・  テメェにオレの何が解るってんだ!」 「・・・・・・ッ」 いつもと同じ喧嘩・・・のはずだった。 だけど旦那のその一言で、喧嘩の勢いは止まった。 重い空気。 戦場よりも息苦しくて。 耐え切れなかったのか、オイラは無意識に 呟いてしまった。 「・・・じゃぁ、教えてくれないかい・・・?」 「・・・は?」 旦那が聞き返すのも無理はない。 言った本人すら、驚いてんだからな・・・。 また沈黙が続く。 「アハハ、いや・・別に嫌ならそのー」 「・・・いいぜ」 「え?」 「いいぜ。教えてやっても」 考えてもいなかった旦那の答えに オイラは戸惑った。 そんなオイラを他所に、旦那は「一度しか言わない」と 話始めた・・・――
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

68人が本棚に入れています
本棚に追加