68人が本棚に入れています
本棚に追加
やがてオレは気付いた。
二人は
両親は
戦死したのだと。
自分を残し、勝手に逝ってしまった。
さよならも言えず
ただオレは
泣く事しか出来なかった・・・
幼きその身体で
命の儚さを知った。
死んだら終りだと。
肉体は腐り、いずれ消えてゆく存在。
それは、紛れも無い一瞬・・――。
気が付けばオレは
“永久”に囚われていた。
この世に永久は存在しない
それくらい分かっていた。
・・だから
創らずには居られなかった。
消えてしまえば何の価値も無くなる
忘れてしまう
・・・怖い・・・。
その感情だけがオレを動かした。
最初のコメントを投稿しよう!