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設計データすら失われた状況では代えのパーツもまともに揃えられず、メンテナンスすら完璧とは言い難い。
そんな状況の中で激戦を潜り抜けてきたジャスティスは確かにガタが来ていて、まさに最後の戦場へと赴く事になったのだ。
宇宙へと飛び出したジャスティスのそばにジークフリートの艦載機、ウォーソード航宙戦闘機が二機、近づいてきた。
「天名! ここは俺とビリーで抑える。貴様はザマを討て!」
機体ナンバー203のウォーソードを駆るスキンヘッドのタフガイ、速人軍曹だ。
本来は彼がジャスティスのパイロットを務めるはずだったが、高い操縦適正を発揮したマコトの実力を認め、そのシートを譲ったのである。
その速人の言葉にマコトは首を振った。
「少しくらい、露払いさせてください!」
するともう一機のウォーソードからも通信が入る。
「おいおいおい、人がせっかくオイシイとこ持ってけってんだ。ここは赤毛と禿げのゴールデンコンビに任せて貰おうか! ねぇ軍曹?」
機体ナンバー204のビリー・ファルゲンだ。
彼もジークフリートの直衛を引き受けてくれた。
マコトは少し考えてから強く頷いて見せた。
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