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……ここはどこだろう
俺は表現しがたい感覚に包まれていた。
例えるなら……フワリと浮いているようで重い感覚。
ただ分かること・・・・俺はただただ歩き続けていた。
そして次に分かったこと―
1つは全てのものに祝福を与え包み込むように暖かい光――
もう1つは全てを飲み込み自我さえも失ってしまう混沌の渦、隅々まで漆黒に染め上げる深い闇――
俺はその2つの狭間の上を歩いていた。
ただ前に向かって歩くだけ――
しかし立ち止まったり、後ろを振り返ってはいけない気がする。
そんな風に思いながら先の見えない狭間の道を歩き続けた。
どれくらいたっただろうか―?
気づけばそこに光と闇の球体が浮いていた。
例えるなら光と闇の勾玉がくっついた物だ。
【…………】
球体は俺を見つめるよう・・・試すようにフワフワ浮いていた。
何だ……これは……
俺はその球体を不思議と怖く感じなかった。
そして俺はその球体の正体を知っている――――
【………………】
球体は何かを伝えてるように動いた。
俺はそれを直感的に理解する……
受け……入れるか……?
そう俺が思った瞬間、意識が遠のいていった……
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