二章~泰祭黎と神様~

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しばらく暗い空間を歩いた 紫「薫も大変よね……妙な事ばかり巻き込まれて…」 薫「……はい…」 紫「現実世界に戻るという手もあるわよ?」 薫「嫌です…現実世界には家族がいない…ここには家族がある……どちらが良いかなんて一目瞭然です…」 紫「そう……やっぱり愛するべきは家族……薫は大切な事を知っているわね」 薫「………でも僕…幽々子さんが妖夢さんを傷つけた時……幽々子さんが幽々子さんじゃない気がした……僕はあの幽々子さんが怖い……」 想像すると震えが止まらない 紫「……大丈夫よ」 紫さんが温かく僕を包んだ 紫「幽々子は薫に必死なの…あの子見かけによらず一途だから…怒りに捕らわれてしまったのね」 薫「………」 紫「怒りは我を失わせる、……でもまさか幽々子が取り乱すとは思わなかったわ……愛とは罪深きものね…」 薫「…でも僕は幽々子さんが大切な人だから…」 紫「そうね……それが家族よ、決して断ち切れない無敵の絆」 薫「……はい」 とその時 藍「ゆ、ゆ、紫様が薫様に…だ、だ、抱き付いて…!!」 藍さんが顔を真っ赤にして僕達を見ている 紫「あら藍、お迎えご苦労様、しばらく薫が私の家で暮らす事になったから把握しておいてね~」 藍「え?は、はい…じゃなくて幽々子様に叱られますよ!!」 紫「まだ薫は誰のものでもないわ、なら問題はなくて?」 藍「なんて略奪愛…」 紫「ふふ、そのとおりよ、愛とは罪深きもの」 薫「……だから違いますって…」
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