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お店を出たあとおしゃれなバーに行って他愛もない話をした。
無邪気に笑う笑顔が印象的で、さっきの辛口な言葉なんか嘘みたい。
そして帰り際
『ねぇ、今までいったこと嘘じゃないからさ…また会わない?』
真剣なまなざしであたしを見つめ言う男の子の顔はお酒のせいかもしれないけど赤かった。
あたしが小さく頷くと街灯で照されたあたしたちの影はみるみる引き寄せられ一つに重なる。
秋風があたしの濡れた唇と濡れた頬を優しく撫でて、心地よかった。
秋は嫌い。
大嫌いなはずだった。
でも彼に出会えて、少し…
ううん…
これからどんどん好きになっていく予感がした。
-秋-
-END-
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