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『なんで、こんなに寒いのに素手で来てるんだよ…』
飽きれて苦笑しながら言うと
『ん~…忘れちゃった』
舌を出しながらまた笑う。
本当憎めない可愛いやつ。
『これハメてなよ』
彼女に手渡すのは自分の手袋の片方。
『でも、そしたら君が寒くなっちゃうよ…』
申し訳なさそうに目線を逸らし、ふるふると頭を降る彼女。
『ばーか、誰が手袋、両手分貸すっていったんだよ。取り敢えずこれ付けろよ』
『えっ…ぅ、うん…』
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