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きょとんとする僕に、魔女は言葉を付け足す。
「馬鹿だね! あの子を食う為には、太ってもらわなきゃね!」
そう言い放つとそっぽを向く。
そうだよな?
そうであってくれなきゃ困る。
食事をトレーに乗せ、瑠璃のもとへと向かう。
ガシャ……ガシャ……。
アンティークの白い皿がぶつかり合い、音が静かな廊下に反響する。
ピタッ
地下へと続く扉の前で立ち止まる。
もうすぐだ……。
形は違うが手を汚さずに、計画を実行する事が出来る。
瑠璃。
僕の妹。
憎い妹。
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