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そんな彼は集団から一人抜け出し、誰にも見つからない場所を探していた。
その為に森の奥深くを目指していたのだ。
ふと、妃羅の足が止まった。
「おぉ……」
感嘆をもらし、膝をつく。
足元には小さな川が出来ていた。
水はとても澄み、太陽の光を反射させては、妃羅の喉の渇きを煽る。
「ついてんな……」
ほくそ笑みながら両手いっぱいの水を飲み干す。
何気なく周りを見渡せば、何十年も前に造られたであろう、少し廃れた民家があった。
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