失われる日常

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円堂が風丸の叫び声で我に戻った。 風丸の右肩がクナイによって斬られて風丸の服を赤く染めた。 「えん…ど……っ」 痛みと突然感じた脱力感が風丸を襲い、気を失った。 「やっぱり餓鬼だ…」 目を閉じている風丸を見ながら囁く敵。 「かぜ……まる……」 円堂は何も出来ず、立ちすくんでいた。 「どうしますか…隊長…」 「っ…!!??」 円堂が振り返ったと同時に、円堂の目の前にもう1人の敵が姿を現した。 「所詮は新米」 もう1人の敵は、目の前の円堂の髪を鷲掴みにした。 「あっ…く…!!」 「吉良さん、こいつ駄目でしたよ…やっぱり」 風丸を抱えた敵が、円堂を捕まえている隊長、吉良に言う。 「分かった」 ガツッ……!!!! 吉良はそのまま円堂の頭を地面に叩きつけた。
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