失われる日常

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「そう…じゃあ、円堂くん達と接触した敵は吉良と久王って名乗ったのね。」 「あぁ、それで風丸を誘拐しようとしてたんだ。」 「敵の狙いは風丸だったのか?」 今までの形跡を話した円堂は、敵の狙い、何を考えているのかなど整理しながら話した。 「狙い…というより多分、村の秘密を知りたかったのかじゃないかと思うんだ。」 円堂が鬼道の質問に返答した。 「じゃあ、これからはもっと警戒が必要になるわね。」 「そうだな。俺は病院へ戻る。風丸が心配だから…」 「円堂くん。待ちなさい。」 立ち去ろうとした円堂を、夏未が呼び止めた。 「あなたも怪我してるじゃない。風丸くんも大事だろうけど、自分も大事にしてね。」 夏未が微笑み且つ優しく言った。 「ありがとな…」 円堂はただそれだけを言って、役場を後にした。
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