失われる日常

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円堂が病院へ戻ると風丸が治療を受けているであろう治療室の前のいすに半田が座っていた。 「円堂…」 「よう…風丸は?」 「まだ治療されてるよ」 腰掛けていた半田が円堂に気付くなり、立ち上がって円堂に近付き話しかけた。 「俺のせいで風丸…」 握り拳を作って悔やみきれない表情で半田にすがった。 「円堂のせいじゃない…相手が強すぎたんだ…」 今の半田には、円堂をなだめることしかできなかった。 ガラッ……… 「「……!!!!」」 風丸が治療を受けた部屋の扉が開いた。
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