宇宙戦艦ヤマトの誕生

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『次は寮へ案内しよう』 『わかりました、よろしくお願いします』 会社の寮は、受付の建物の横にありました。 会社から徒歩10秒とかからない。 『近いですね寮。』 『そりゃあ、有事の際に備えてだよ』 『やっぱりそうなんですね』 『民間の企業だが、事業内容は国家級だからね、警備は陸自の方々にお願いしてあるんだ』 『門番さんがそうみたいですね』 『まあ、何かあるときは、自衛隊だろうがヤクザだろうがどうにも出来んだろう』 『規模が違うんでしょうねやっぱり』 『まあね、とりあえず君の部屋へ案内しようか』 『そうですね』 『君の部屋は、一階の右端になる』 『なんでまた』 『君には期待しているからね、右端は直で作業場に行けるよう設計されている』 『だから、緊急時はそこを使うというわけだ』 『もちろん、緊急時備えての訓練はあるからね』 『やらないよりはやるほうがいいですもんね』 『そうだな』 『寮の部屋の入り口はカードが必要だ』 『マイカードですか?』 『そう、マイカードは一枚だけだから』 『無くすなよということですか』 『まあ、従業員だが、国家機密を握ることになるから安全策だ』 『顔認証にカード、それに指紋。最後に表情だ』 『表情ですか?』 『もし万が一、何者かに脅された場合、表情で認証するわけだが』 『緊急時のまばたき、表情の変化をコンピューターとオペレーター、そして私が認証チェックだ』 『えっボスがですか』 『まあ、オペレーターやコンピューターのチェックで認証を拒否した場合は私が認証チェックを行う。』 『万引きしたりして帰ってこないように』 『緊張してたら認証チェックでエラーですか』 『そりゃあ、エラーいことになるぞ』 『えっ、今なんて?』 『最高責任者の愛嬌だよ』
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