2388人が本棚に入れています
本棚に追加
/582ページ
(…おそらく本音だろう)
少女が《閣下》にお仕えしてまだ4年も経っていないが、彼の大まかな性格は把握していた
頭脳明晰にして胆力に優れ、人望も厚い
しかし、少々身分に対して年若なため(それでも少女よりは一回り上)己の《健康》《寿命》と言ったものにはとんと無頓着
良く言えば『自己犠牲精神の富んだ良王』
悪く言えば『自己管理能力に乏しい中年』である。
元々王となる経緯が悪かった。やはり兄君の……
「そんなことはどうでも良い」
「は?」
「気にするな。独り言だ」
最初のコメントを投稿しよう!