プロローグ

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(…おそらく本音だろう) 少女が《閣下》にお仕えしてまだ4年も経っていないが、彼の大まかな性格は把握していた 頭脳明晰にして胆力に優れ、人望も厚い しかし、少々身分に対して年若なため(それでも少女よりは一回り上)己の《健康》《寿命》と言ったものにはとんと無頓着 良く言えば『自己犠牲精神の富んだ良王』 悪く言えば『自己管理能力に乏しい中年』である。 元々王となる経緯が悪かった。やはり兄君の…… 「そんなことはどうでも良い」 「は?」 「気にするな。独り言だ」
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