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「先ほども申し上げましたが、あなたの今回の死は極めて例外なのでございます」
「うん、聞いたよ」
「そのため浄化カプセルに空きが無いのでございます、あと手続きやら修正やらで大変でして」
「ほうほう、で?」
「正式な宿命表によりますとあなたが宿命通りに亡くなられるのは87歳の冬となっておりました」
「えっ俺87まで生きるの!?すげー長生き、俺やるじゃん」
あっでも死んだんだ、と気づく
「ちなみに何で死ぬの?病気?」
「あまり口外してはならぬ事なのですが…まあいいでしょう死因は病気です病名は咽頭ガン」
「ガンかぁ…俺がジジイになってもまだまだ厄介な病気なんだな、ちなみにさ独身ってことはないよね?」
元ツバメの全裸くんは
やれやれといった表情でため息をついた
「はい、ご結婚されて2人のお子様とお孫様も1人いらっしゃいます」
「へぇ~立派に人生送ってんじゃん」
消えた未来の俺に感心した
あと、嫁さんとか子どもたちのことを想像すると
ちょっぴり切ない
「じゃあ俺はどうすんの?まさか80いくつまで待てってんじゃないだろうな!?」
それだけはゴメンだ
「ですので今回あるお話をもって参ったのでございます」
ある話?
「あなたが本来関わるはずであった
またはこれまで関わってきた方々の修正これで約5年ほど
そしてカプセルの予約がとれるのが最短で20年後となっております」
に、20年!?
「待ってくれよ!20年もムリだって、なんとかしてくれっ」
「はい、そこで…です
あなたには一度現世に戻って頂きます」
はい?
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