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数日後
俺の葬式の日
「うほっ結構、人多いじゃん」
参列者の顔を見て回った
「社長と部長だ、それに中山専務まで…あざーっす!」
「おっ!田中ぁ~、俺の数少ない友よー来てくれたか…っておぃ!メールしてんじゃねぇよ」
怒りのエルボードロップ
をお見舞いしてやったのだが
奴の身体をスルリとすり抜けた
「やっぱ触れたり出来んのか」
流れ作業で続くお焼香を眺めながら
「ありがとね~」
聞こえるはずのない
感謝の言葉を繰り返していた
時々、何人かこっちを見たけど
これが霊感ってやつか!?
「えーっと…」
ある一点を見ると胸が詰まる
俺の家族…
おやじ
怒ってるのか凹んでるのかわかんない顔してるね
おふくろ
親孝行のおの字も出来ないまま先立ちました
ホントごめんね
たかし
兄ちゃんはもうダメだ!
あとはお前が頼りだよ
グスっ
何年ぶりかな…泣いたの
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