ご臨終

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「え~、まず何からお話しましょうか… あなたはご自分が亡くなられた事はおわかりで?」 「ああ、葬式も見てきた」 「そうですか、では話が早い まず、わたくしですが わたくしはあなたが亡くなられた日に道で倒れていたツバメでございます」 はあ? 「実のところ、申し上げにくいのですが…あの日わたくしはあなたにあのままバイクで引かれる宿命にありました」 はい? 「ですが、あなたは何を思ってかわたくしを避けて事故にあわれた 神さまも驚いておいででしたよ 宿命が変わることなど滅多にありませんので」 開いた口が塞がらないとはこの事だ 「まぁ、わたくしはあの後すぐにトラックに引かれましたので結果は同じだったのですが…あなたの運命が変わってしまった」 なにぃ!? 無駄死にってことかよ… 「それらを伝えるために神さまがわたくしをあなたの元へ遣わしました その際、ツバメのままだと言葉なども通じないため 神さまの計らいでこうしてあなた方と同じ人間に姿を変えてもらったわけなのです」 神さま… ちょっと長途半端すぎやしない? せめて服くらい着せてあげようよ 「だいたい言いたい事はわかった…でもさそれを言いに来ただけ? なんかないの? 良いことしたから天国行き~っとかさぁ」
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