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「いい？悠希。
学校で銃は出さない、
喧嘩でやっていいのは手と足までよ。
でも銃は一応
ずっと携帯しておいてね。
制服の胸ポケットだと
分かってしまうから
太ももの所にホルスターを巻いて差し込んでおいて。
あとマフィアって事をばらさない、知られてはダメよ。
絶対に最後まで隠し通すこと。
仕事は私が伝えに行くわ。
その時はばれないように
夜に仕事をするから。
それから…」
「あ～もう、それ何回も聞いた。
分かってるから大丈夫だよ、
クレサ。」
クレサの運転するベンツの
後部座席に座りながら私は
聞き飽きたクレサの言葉を
軽く受け流す。
不機嫌にため息をつく私に
クレサは難しそうな顔で言う。
「心配だわ…本当に大丈夫？」
「ガキじゃないんだから…
大丈夫だよ、
そんなに心配しなくても。」
「妹みたいな存在だったからかな…やっぱり寂しい。」
「クレサ…。」
クレサの悲しそうな顔が
バックミラー越しに見える。
私だって寂しい。
本当はファミリーを離れたくない。
ボスは何の為に
私を学校に通わせるのか
分からない。
「私は…
ボスに見放されたのかな…。」
「そんな事はないわッ！」
私がボソリと呟くと
クレサは本気で否定をする。
「ボスは貴方の事が大好きよ！
本当に苦渋の決断だったんだから！
手放したくはないけど…
でも通わせたのよ？」
「何の為に…。」
「…それは
悠希が見つけ出さないと
意味がなくなってしまうわ。」
、
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