学校へGO!

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私は体を半ひねりして 顔面に飛び込んできた 固いバスケットボールを 左手で止める。 そう、さっき私に名前を書く事を申し込んできたやつが 殺気を垂れ流しながら私にこれを思いっきり投げてきたのだ。 多分外す気はなかっただろう。 顔面直で来てたし。 私が片手でそれを 受け止めたもんだから クラス全体が茫然としている。 ふっ…いい気味。 軽くそいつらを 馬鹿にしながら私は 左手の人差し指で ボールをくるくる回しながら 再び黒板に向かって名前を書いた。 「道、はずしてんじゃねーよー」 とさっき私にボールを投げた子が責められていた。 もともと私にボール 投げんじゃねーよ。 私は悠希の悠の字を書き終えて 希の字を書く。 ゆっくりと、丁寧に。 うっし、我ながら上手く書けた。 つか、黒板って字書きにくいな。 私は上手く書けた自分の字に 軽く惚れぼれしながら クラスメートのいる方に 振り返った。 と思ったら、 「うわっ!?」 私の目の前にサッカーボールが 飛んできていた。 そして反射的に避けて、 黒板で跳ね返ったボールを 思いっきり蹴ってしまって。 ガーンッ!と、 多分サッカーボールを私に向って蹴ったであろう男子の顔面に 思いっきり当ててしまった。 ………うわ。 ボールを顔面に食らった男子は 後ろにそのままバタンと倒れた。 「仁!」 「大丈夫か!?」 倒れた男子生徒に 他の男子生徒達が群がる。 男子生徒は何とか 持ちこたえたみたいで 鼻血は出ているが 何とか起き上った。 そして、周りの男子…って言うかほぼクラス全員が私を睨んできた。 「テメェ、 仁になんて事してくれてんだよ!」 「いや、条件反射で…つい」 「ついじゃねぇよ!仁に謝れ!」 …はい?謝れとな? 、
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