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「おかえり!姫ッ!」
「早かったんだねッ!」
家に帰って待っていたのは
そっくりな双子の笑顔。
「ただいま、リズ。
ただいま、リム。」
お互いの名を呼び笑顔を見せるとその双子はお互いの視線を合わせ、
にっこりと幼い愛らしい笑みを
浮かべてきた。
この二人はリズとリム。
くるくると癖のある短い金髪、
人形のような白い肌に青い瞳。
赤いネクタイに藍色のブレザー、
チェックのズボン。
身長は私より少し小さいので
大体148cm位。
二人は合わせ鏡をしたと
思われる位そっくり。
リズとリムは幼い笑みを
同時にこちらに見せ、
少し高めのアルトの声で
私に言ってくる。
「姫!
今日はどっちがどっちだか
分かる?」
「ちゃんと二人で
合わせたんだよ!分かる?」
「ん~とねぇ…。」
キューピーちゃんのような
ポーズをとりながら
こちらに笑顔を見せる
リズとリムを
考えるようなポーズをとりながら見比べる。
そしてニヤッと笑ってから
二人を交互に指さし、言った。
「右がリムで左がリズ!」
私がそう言うと二人は
お互いの顔を見る。
そしてムスッとした顔で
再び私の方を見てきた。
「何で分かるのぉ~ッ!?」
「今日こそバレないって
思ってたのにぃッ!」
「ふっふっふ!まだまだ甘いね。」
キーッと悔しがって
地団駄を踏む二人に
私は鼻で笑いながら
二人の頭をなでる。
リズとリムは
ムッとした表情だったが、
頭をなでたことで
気を良くしたらしく、
にっこりとまた
優しく幼い笑みをこぼした。
、
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