悪魔なマフィア

4/10
前へ
/481ページ
次へ
私の名前は 野ノ村 悠希(ノノムラユウキ)、17歳。 歳の割に顔や体(特に背と胸)が 幼い事がコンプレックス。 クロドファミリーという イタリアのマフィアの一員だ。 幹部を務めていて… まぁいわゆる副ボスという地位の。 ボスの右腕とも言われている。 今は仕事を終えてきて ファミリーのアジトに 帰ってきたところ。 アジトの玄関に入ってすぐの バカでかいフロントに リズとリムが立っていて今に至る。 まぁ、いつも通りの事。 リズとリムはいつも 私が仕事から帰ってくると フロントで待っていて どっちがリズかリムかと 問うてくる。 リズとリムは本当にそっくりで、 ファミリーの中で見破れるのは 私とボスだけ。 どうやら私を 騙したくて騙したくて 仕方無いらしい。 …言っておくけれどこの二人。 リズ・リムは若干12歳だが マフィアの構成員であり、 クロドファミリーの 一環を受け持つ幹部だ。 裏世界でもブラッディ・ツインズ (血まみれの双子)と言われ 恐れられるほどの 力を持っているし、人を殺す。 マフィアの世界では 年齢も性別も関係ないしね。 この世界は、 本当に弱肉強食だから。 「おかえりなさい、悠希。」 フロントの奥の方から 女性の優しい声が響いてきた。 そちらに顔を向けると、 そこには優しいマロン色の髪を 後ろで一つにまとめ、 ブラウンの瞳をおしゃれで知的な メガネを覆うスーツ姿の 女の人が立っていた。 私の相棒の クレサ=アラルガンドだ。 「ただいま、クレサ。」 「案外早かったわね。」 「うん。日本のマフィアなんて イタリアに比べたら へなちょこだったよ。」 私がアハハと笑いながら そう言うと、 クレサはフフッと 大人っぽく微笑んで 通路の奥の方を指さした。 「ボスが奥で待ってるわ。 報告していらっしゃい。」 「うん、分かった。」 私はそう言うと、 クレサが指さす長い通路の方に 足を運んだ。 クレサとリズリムに挨拶をして、私はボスの元へと向かった。 、
/481ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11883人が本棚に入れています
本棚に追加