悪魔なマフィア

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「ボスにボス補佐、 あと幹部は殺した。 他の手下たちは 軽く痛めつけたから 下が殺ってくれるでしょ。 麻薬も金庫に入ってたから 全部回収したし。 あとは…関わっていた暴走族とか極道を問い詰めるだけかな。」 「ありがとう、悠希。 お疲れさま。」 「ボスの為なら何でもやるよ。」 私は報告を終わらせ、 軽く手を振りながら 部屋を出ようとした。 「待ちなさい、悠希。」 部屋を出ようと ドアに手をかけた瞬間、 声をかけられて私は振り返った。 振り返ってみるとそこには、 真剣な顔をしながら 手に顔を乗せているボスの姿が。 私がきょとんとしているとボスは真剣な顔のまま口を開く。 「シャワーを浴びて 服を着替えたら また此処に来なさい。 話したい事があるのじゃ。」 「へ?」 話したい事があるなら、 今言えばいいのに…? そう言おうと思ったけど、 ボスの顔が今ではいけないと 言っているようで 言うのをためらった。 まぁ格好も格好だし、 お言葉に甘えて 着替えてくることにした。 「わかった。」 私は短くそう言ってから 部屋を後にした。 私が去った後のボスの部屋。 私が纏っていた血の匂いが 少し空気に混ざっている。 静かな部屋でボスは、 小さくため息をついた。 「本当に…よろしいのですか?」 入口から響いた女性の声に、 ボスは驚いてそちらを見る。 そこにいたのは私の相棒、 クレサだった。 「クレサ君か…。」 「あの子は…悠希は 今の状況に満足しています。 ファミリーの中でも 皆をまとめてくれる 中心的人物になっていますし ファミリーからの人望も厚い。 何もわざわざあの子を…」 「確かに、あの子は 皆から好かれている。 仕事もこなすし、 ファミリーを大切にしている。 人望も厚い。しかしな…。」 ボスは言葉を区切り、 顔をしかめる。 、
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