ぷろろおぐ。

2/4
23人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
  「もう~……。この子ったら全然働いてくれないんだから」   ふわふわの毛布に包まれて、気持ちよさそうに眠る金髪の少女――クレア――の枕元に立つ、可愛らしい小人たちを引きつれた麗しい女性が1人。   「この子の母親からしっかり働くように、って言われてるんだけど……」   「女神さま、どうするの~?」   赤い服を身にまとった小人、もといコロボックルに問われた女神は、手を顎にあて考えるそぶりを見せた。     「……この子にやる気が無いんだから仕方ないわね。この件は諦めてもらいましょ」   特徴的なドレスのよぅな服をひるがえし、帰ろうとする女神にしわがれた声で制止が掛かった。     「何を言っておる!」   「神様だわ」   「神さまなの~」   声の主は神様らしい。 神様はまくしたてるように言葉を続けた。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!